LPの目的は、会社が増やしたい成果と、訪問者が無理なく進める次の行動を合わせて決めます。個別の確認が必要なら問い合わせ、情報を持ち帰って比較したい人には資料請求、条件を確認して注文できる商品には購入が候補になります。
ただし、「法人向けだから資料請求」「商品販売だから購入」と業種だけで決めることはできません。同じ商品でも、初めて知った人と、すでに購入を決めている人では必要な案内が違います。申込を受けた後に、自社が何を提供できるかも重要です。
この記事では、問い合わせ・資料請求・購入の違いを比較し、目的を決める順番を具体例で解説します。制作会社へ相談する際に使える目的設定シートも用意しました。まずは、「何件ほしいか」の前に「誰に、何をしてほしいか」を整理しましょう。
LPの「目的」とは、訪問者に進んでほしい行動を決めること
LPは、商品やサービスを説明し、問い合わせや購入などにつなげるページです。デザインを考える前に、ページを読んだ人に何をしてほしいのかを決めると、必要な情報や案内方法を整理しやすくなります。
事業の目標と、LPでの行動を分ける
「売上を増やしたい」は事業の目標ですが、そのままではLP上で促す行動が決まりません。個別提案が必要なサービスなら、まず相談を受け、条件を確認し、見積もりを出してから契約する流れになるかもしれません。
この場合、LPでは相談の申込を受け付けます。相談が増えた後、商談や契約へ進めたかも確認することで、ページの成果と事業の成果をつなげて考えられます。
- 事業の目標対象に合う企業との契約を増やす
- LPでの行動具体的な課題について相談を申し込む
- 申込後の対応条件を確認し、合う提案を行う
コンバージョンは「価値のある行動」を指す
Webマーケティングでは、購入や問い合わせなど、成果として扱う行動を「コンバージョン」と呼びます。Google 広告でも、購入、登録、電話問い合わせなど、事業にとって価値のある行動を目標として扱います。
ただし、何を数えるかは自社で明確にする必要があります。「問い合わせボタンを押した」「フォームを送信した」「担当者が相談内容を確認した」は、それぞれ別の段階です。目的を決めるときは、どこまで進めば申込完了とするかも言葉にしましょう。
問い合わせ・資料請求・購入の違いを比較する
選ぶ基準は、訪問者が次に知りたいことと、申込後に受け取れるものです。行動の名前だけで決めず、実際の内容と負担を確認します。
| 目的 | 訪問者が求めること | 適する場面の例 | 準備すること |
|---|---|---|---|
| 問い合わせ・相談 | 自分の条件で利用できるか確認したい | 個別見積もりや要件確認が必要 | 相談範囲、受付担当、回答方法 |
| 資料請求 | 情報を持ち帰って比較・共有したい | 導入検討に資料が役立つ | 資料本体、受取方法、請求後の案内 |
| 購入 | 条件を確認して注文したい | 仕様や価格などを確認して選べる | 商品情報、注文・決済・提供の仕組み |
資料請求が必ず問い合わせより簡単とは限りません。入力項目が多かったり、その後に何が起きるか不明だったりすれば、申し込みにくい場合があります。一方、質問したい内容が明確な人には、直接相談できる窓口のほうが役立つこともあります。
また、予約や体験申込など、三つ以外の目的もあります。名称を三択に無理に当てはめるのではなく、訪問者が実際に行うことに合わせて決めましょう。
問い合わせを目的にするのは、個別の確認や提案が必要な場合
条件によって提供内容が変わるサービスに合う
依頼する業務、予算、対象人数、実施場所などによって提案が変わる場合、LPだけで契約まで完結させるのは難しいことがあります。そのような場面では、まず相談や見積もり依頼を受ける目的が考えられます。
たとえば、企業研修なら対象者や課題、実施形式に応じた確認が必要になる場合があります。LPでは、どのような研修を提供できるか、何を相談できるか、相談から提案までの流れを伝えます。
「お問い合わせ」だけでなく、相談内容を具体的にする
何でも相談できる窓口なのか、見積もりを依頼する入口なのかがわからないと、訪問者は何を書けばよいか迷います。「研修の実施内容を相談する」「対応できる業務を確認する」など、目的が伝わる案内にします。
申込前には、相談できる範囲、費用の有無、連絡方法、必要な準備を説明します。回答までの目安を掲載する場合は、実際に対応できる範囲で設定します。受付後に初めて重要な条件を伝える状態は避けましょう。
問い合わせ件数だけを目標にしない
件数が増えても、対応地域の外からの相談や、提供していない業務への依頼ばかりであれば、双方に手間がかかります。対象者や対応範囲を明確にして、相談する前に判断できるようにします。
また、問い合わせを受ける担当者と、確認する情報を決めておきます。相談内容がサービスに合っていたか、次の打ち合わせに進んだかなどを確認できれば、件数だけでは見えない課題を整理できます。
資料請求を目的にするのは、比較や社内共有に必要な情報を届けたい場合
資料を受け取る意味があるかを先に考える
訪問者が今すぐ相談する段階ではなく、内容を比較したり、社内の関係者へ説明したりしたい場合、資料請求が役立つことがあります。サービスの概要、利用手順、検討時の確認点など、持ち帰って使える情報を用意します。
ただし、連絡先を集めるためだけに資料請求を設けても、受け取った資料に期待した情報がなければ、次の検討につながりにくくなります。まず「誰が、何を判断するために読む資料か」を決めましょう。
LPでは資料の中身と受け取り方を説明する
「詳しい資料はこちら」とだけ書くよりも、資料でわかることを具体的に伝えます。たとえば「研修の実施形式、準備すること、相談から開始までの流れを確認できます」と説明すると、読む目的を判断できます。
入力後すぐにダウンロードできるのか、メールで届くのか、担当者から送付するのかも示します。受取方法が違えば、訪問者の待ち時間や次の動きも変わります。
資料請求後に担当者から連絡する運用であれば、そのこともわかるようにします。資料だけを期待した人に、説明なく別の申込を求めるような流れにしないことが大切です。
フォームを置かずに資料を公開する選択肢もある
多くの人に内容を理解してもらうことを優先するなら、資料をそのまま閲覧できるようにし、必要な人に相談してもらう方法もあります。すべての情報に連絡先の入力を求める必要はありません。
資料を広く読んでもらいたいのか、個別案内を希望する人を受け付けたいのかで設計は変わります。どちらを選ぶ場合も、読む人にとっての利点と、自社でその後にできることをそろえます。
購入を目的にするのは、必要な条件を確認して注文できる場合
訪問者が注文を判断できる情報をそろえる
商品の仕様や価格、提供方法などが明確で、個別相談をしなくても選べる場合は、購入を目的にすることが考えられます。LPでは魅力に加え、何をどの条件で購入するのかを具体的に説明します。
たとえば、内容が決まった学習教材なら、対象者、学べること、含まれる教材、利用方法などが検討材料になります。自分の目的に合うかがわからなければ、購入ボタンだけを目立たせても判断は進みません。
価格の高さだけで決めない
安い商品でも、使える環境や対応条件が複雑なら確認が必要です。一方、価格が高くても、内容をよく知る人が継続購入する場合は、直接注文できることが便利かもしれません。
判断したいのは、価格だけではなく、購入に必要な説明がそろうか、訪問者が理解して選べるか、個別調整が必要かです。条件が人によって変わるサービスなら、購入の前に相談や見積もりを案内する選択肢があります。
注文画面へ進んだ後まで確認する
LPの説明と注文画面の商品名や条件が一致していないと、訪問者は本当に希望した内容を買えるのか迷います。金額や提供内容、選択する項目が途中で変わらないかを確認します。
注文の受付、支払い、発送やサービス提供など、社内で対応する流れも必要です。購入を目的に決めることは、ボタンの文言を変えるだけではありません。購入後まで含めて、案内と実際の対応をそろえます。
LPの目的を決める5つの手順
1.事業として増やしたい成果を決める
新規の契約を増やしたいのか、特定の商品を販売したいのか、既存顧客に別サービスを知ってもらいたいのかを整理します。目的が違えば、必要な訪問者と次の行動も変わります。
「問い合わせが増えること」が本当に課題の解決になるのかも確認しましょう。すでに相談が多く対応しきれていないなら、対象条件を明確にし、合う相談を受け付けることを優先する場合もあります。
2.誰に向けたLPかを具体的にする
年齢や会社の規模だけでなく、どのような状況で、何に困り、何を知りたい人なのかを考えます。「法人担当者」よりも、「研修導入を検討しているが、実施形式をまだ比較している担当者」のほうが、必要な説明を決めやすくなります。
最初から細かい人物像を作り込むよりも、実際の相談や質問を参考に、検討の状況を整理します。わからない部分は仮説として扱い、公開後に見直せるようにしておきます。
3.訪問時点でどこまで知っているかを考える
解説記事を読んで初めてサービスを知った人と、商品名で検索して購入先を探している人では、必要な次の行動が異なる場合があります。広告やSNS、既存顧客への案内など、主な訪問経路も確認します。
ただし、経路だけで気持ちを決めつけないようにします。広告から訪れた人でも十分に比較済みの場合があり、会社名検索の人でも情報収集の途中かもしれません。入口の案内と、想定している疑問を合わせて考えます。
4.次の行動で得られるものを決める
問い合わせなら個別の回答、資料請求なら比較に使える情報、購入なら商品やサービスの利用、といったように、訪問者が得るものを言葉にします。
そのうえで、入力や相談のための時間など、相手が負担することも確認します。提供できるものが曖昧なまま「無料」「簡単」と強調するよりも、行動の内容を明確にするほうが判断材料になります。
5.自社で提供・対応できるかを確認する
資料が完成しているか、相談に対応する担当者がいるか、購入後の提供体制があるかを確認します。訪問者に約束した内容を実際に提供できることが、目的設定の前提になります。
最後に、「誰に、何を理解してもらい、何をしてほしいか」を一文にします。この文章を制作側と共有すれば、見出し、説明、申込ボタンの方向性をそろえやすくなります。
具体例:同じサービスでも、対象者によって目的は変わる
以下は考え方を説明するための架空の例です。実在するサービスの実績や成果を示すものではありません。企業向けの学習支援会社が、研修と教材を提供している場合を考えます。
| 訪問者の状況 | 知りたいこと | 目的の候補 |
|---|---|---|
| 研修を初めて比較している | 内容や実施形式を社内で比較したい | 比較用の資料請求、または資料の閲覧 |
| 自社向けの研修を実施したい | 人数・課題・日程に対応できるか | 具体的な実施内容の相談 |
| 教材の内容を把握し、追加で注文したい | 価格、数量、提供条件 | 教材の購入 |
この例では、資料請求から必ず問い合わせ、購入へと順に進むわけではありません。具体的な課題がある人は最初から相談でき、すでに内容を知っている人は直接購入できます。
会社にとって都合のよい順番を全員に求めるのではなく、訪問者の目的に合う入口を用意します。別々の対象者へ明確に異なる提案を行うなら、LPを分ける方法もあります。
一方、対象や提案が共通で、補助的に質問窓口を設ける程度なら、必ず別ページを作る必要はありません。ページを増やす前に、説明を整理することで対応できるかを確認しましょう。
LPの目的は一つに絞るべき?複数のボタンを置くときの考え方
主に進んでほしい行動は明確にし、必要な補助の案内は役割を分けます。「一つのLPには一つのボタンしか置けない」という意味ではありません。
主な行動を同じ名前でわかりやすく案内する
個別相談を主な目的にするなら、ページの途中と末尾で同じ相談窓口へ案内することができます。複数の場所にボタンがあっても、目的が共通なら別の目標が増えたわけではありません。
逆に、同じフォームに進むボタンを「資料を受け取る」「無料で試す」「相談する」と呼び分けると、申し込む内容がわかりにくくなります。実際に起きることに合う言葉を使いましょう。
別の行動を並べるときは違いを説明する
資料請求と個別相談を両方設ける場合は、「まず概要を比較したい方」「具体的な条件を相談したい方」のように違いを示します。どちらを選ぶか判断できることが大切です。
問い合わせ、資料請求、会員登録、購入、SNSフォローを同じ強さで並べると、何をすればよいのか迷う場合があります。会社が用意できる行動をすべて置くのではなく、そのページを訪れる人に必要な選択肢を考えます。
また、会社情報や利用条件を確認するリンクは、申込の判断を支えるものです。目的を明確にするために、必要な確認先までなくす必要はありません。
成果の確認では「件数」「内容」「その後」を分ける
目的を決める段階で、「何が完了したら成果とするか」も決めます。問い合わせボタンのクリックと送信完了、資料ページの閲覧と請求完了は別の行動です。目的と測定対象を対応させ、受付後の担当も決めておきます。
問い合わせなら相談内容と商談への進展、資料請求ならその後の検討状況、購入なら売上や継続利用など、申込後に確認したい結果も共有します。件数を増やすことだけを目的にせず、自社が必要とする成果につながるかを確かめましょう。
制作会社と共有できる、LPの目的設定シート
次の項目を埋めると、目的とページに必要な説明をつなげられます。記入例は架空の研修サービスを想定したものです。未定の項目は無理に埋めず、相談して決めたい内容として残しましょう。
| 決める項目 | 記入例 |
|---|---|
| 事業の目標 | 自社の支援範囲に合う企業との研修契約を増やす |
| 対象者の状況 | 研修の必要性は感じているが、実施形式や内容を相談したい担当者 |
| 主な訪問経路 | 研修サービスを案内する広告と、営業後の案内 |
| LPの主な目的 | 研修内容に関する個別相談の申込 |
| 訪問者が得られること | 希望する内容や条件に対応できるか確認できる |
| 申込前に伝える情報 | 相談範囲、費用の有無、実施方法、申込後の流れ |
| 完了とする行動 | 相談フォームの送信完了 |
| 申込後の対応 | 担当者が内容を確認し、相談日程を調整する |
| あわせて確認すること | 対象に合う相談か、打ち合わせに進んだか |
この例を一文にすると、「研修内容を具体的に相談したい企業担当者に、支援範囲と相談方法を理解してもらい、個別相談を申し込んでもらう」となります。
目的が一文で共有できたら、原稿、申込ボタン、フォーム、受付後の連絡がその目的と一致するかを確認します。制作途中で目的を変更する場合は、ボタンだけでなく、説明や受付方法にも変更が必要かを見直しましょう。
LPの目的設定についてよくある質問
Q. 問い合わせと資料請求なら、どちらがよいですか?
訪問者が必要とする情報と、自社が提供できる対応によって異なります。個別条件を確認したい人には相談、情報を持ち帰って比較したい人には資料が候補になります。
Q. 資料請求のほうが申込数を増やせますか?
一律には言えません。資料の内容、入力の負担、対象者の関心などによって変わります。件数だけでなく、資料が検討に役立つか、その後の対応につながるかも確認します。
Q. 購入を目的にするなら、問い合わせ窓口は不要ですか?
不要とは限りません。購入前の疑問を確認できる窓口は判断を助けます。主な購入の案内と、質問や条件確認の案内を整理して設けます。
Q. 一つのLPで資料請求と相談を受け付けてもよいですか?
はい。それぞれで得られるものと向いている人を説明し、主な行動がわかるようにします。成果を確認するときも、資料請求と相談を分けて記録します。
Q. LP公開後に目的を変えてもよいですか?
実際の反応や事業の状況に合わせて見直せます。ただし、申込数だけで判断せず、対象者、訪問経路、対応状況なども確認し、変更内容と時期を記録します。
Q. 目的が決まっていなくても制作会社へ相談できますか?
相談できます。増やしたい事業成果、顧客からよく聞かれること、提供できる資料や対応体制を共有し、目的の整理から相談したいと伝えると進めやすくなります。
まとめ:目的は「顧客の次の一歩」と「自社の対応」を合わせて決める
問い合わせは個別確認、資料請求は比較や共有、購入は条件を確認したうえでの注文に役立つ入口です。どれが優れているかではなく、訪問者が次に必要とすることを考えて選びます。
事業の目標、対象者の状況、訪問経路、得られるもの、申込後の対応を整理し、LPでしてほしい行動を一文にしましょう。目的が明確になると、載せる情報や申込方法も決めやすくなります。
LP制作を相談する際は、目的設定の段階で迷っている点も共有すると、原稿や受付方法を含めて整理できます。FORCE JAPANのサービス案内を見る




