LP制作前には、目的と対象者、サービスの内容・料金・条件、原稿の材料、写真やロゴ、事例の根拠、申込後の対応、公開環境の情報を整理します。完成した文章や写真がすべてそろっていなくても、相談は始められます。
大切なのは、資料の量よりも「どれが最新か」「何を掲載してよいか」「不足分を誰が用意するか」がわかることです。制作会社に原稿作成を依頼する場合も、自社のサービスに関する正しい情報は共有する必要があります。
この記事では、初めてLPを作る方に向けて、用意するものと整理の仕方を紹介します。制作工程全体ではなく、依頼前から原稿・デザイン着手までに準備する情報に焦点を当てます。
LP制作前に用意するものを一覧で確認する
LPは、商品やサービスを説明し、問い合わせや資料請求、購入などにつなげるページです。そのため、魅力を伝える材料と、利用するか判断するための条件を一緒に準備します。
| 分類 | 用意するもの | 不足している場合 |
|---|---|---|
| 目的・対象者 | 誰に、何を知ってもらい、何をしてほしいか | 現在の課題と、想定している顧客を伝える |
| サービス情報 | 提供内容、料金、対応範囲、利用条件 | 未定項目と確認担当者を一覧にする |
| 原稿の材料 | 営業資料、商品説明、よくある質問、強みの根拠 | 箇条書きや取材用のメモから始める |
| 画像素材 | 写真、ロゴ、図、利用ルール | 撮影・素材購入・図解の担当を相談する |
| 信頼を支える情報 | 事例、実績の集計条件、掲載可能な声 | 手順や提供体制など、説明できる事実を用意する |
| 申込後の対応 | フォーム、受付先、資料、返信方法 | 誰が何を受け取り、どう対応するかを決める |
| 制作・公開条件 | 予算、希望日、社内確認者、公開先の管理担当 | わかる範囲を共有し、調査や設定の担当を決める |
これは一般的な整理例です。必要なものは、商品の販売ページ、予約ページ、法人向けの相談ページなどで異なります。すべてを完成させてから依頼する必要はありませんが、未定のまま進める項目は制作側と共有します。
最初の相談では、目的・現状・未定事項を伝える
まずは「誰に、何を、どうしてほしいか」を書く
最初から立派な企画書を作る必要はありません。「初めて利用する個人向けに、訪問サービスの対応範囲を説明し、見積もりを依頼してもらいたい」のような一文から始められます。
対象者については、年齢や会社規模だけでなく、どんな場面で困っているか、利用を決める際に何を気にするかを整理します。営業や受付で実際に聞かれる質問が、考える手がかりになります。
広告から案内するのか、既存サイトやSNSから紹介するのかも伝えます。すでに会社を知っている人と、初めて見る人では、必要な説明が変わるためです。流入経路が未定なら、そのことも相談事項にします。
現状の資料と、困っていることを一緒に渡す
既存のホームページ、パンフレット、商品資料があれば、どれを見ればよいかを案内します。「説明が複数の資料に分かれている」「料金が古い」「問い合わせ先を変える予定」など、資料の注意点も添えます。
公開希望日には、その理由も付けます。展示会や新サービスの案内など、開始したい活動がわかると優先順位を相談しやすくなります。予算や社内で確認に使える時間も、わかる範囲で共有しましょう。
相談開始と、制作着手に必要な準備を分ける
相談時には概要だけでも、料金や写真が未確定のまま最終デザインを進めると、後で修正が広がる場合があります。何をいつまでに決める必要があるかは、着手時に制作側と確認します。
「用意できない」と止めるよりも、「写真はないので撮影を依頼したい」「原稿は取材を通して作ってほしい」と担当範囲を具体化すると、必要な準備が見えてきます。
サービス情報は、魅力と利用条件をセットで整理する
何を提供し、どこまで対応するか
商品名やサービス名に加え、実際に提供する内容、対象者、対応地域、実施方法、利用までの流れを整理します。社内では当たり前の内容でも、初めて読む人にとっては判断に必要な情報です。
たとえば「導入を支援します」だけでは、相談、設定、研修、運用のどこまで含むかがわかりません。含まれる作業と、別途相談が必要な作業を分けて伝えます。
料金は、金額だけでなく適用条件も用意する
価格が決まっている場合は、表示する金額と、何が含まれるかを整理します。初期費用、継続費用、追加になる費用、対象となる数量や期間など、顧客が誤解しやすい点も確認します。
個別見積もりの場合は、無理に一律の価格を作らず、見積もりに必要な情報や、金額が変わる要因を用意します。仮の料金を資料に載せるなら、公開用ではないことを明記しておきます。
名称・数値・条件の食い違いを解消する
ホームページ、営業資料、社内メモでサービス名や料金が異なる場合、制作担当者だけでは正しい情報を選べません。正しい表記と確認日、確認する担当者を決めます。
申し込めない条件や、対応できない範囲も重要です。条件を隠して申込を増やすより、事前に説明した方が、その後の確認や行き違いを減らしやすくなります。
原稿がない場合は、文章を書く前の材料を用意する
完成したキャッチコピーより、具体的な説明を集める
原稿作成まで依頼する場合、自社で広告らしい文章を完成させる必要はありません。まずは「何を提供するか」「利用者の何が変わるか」「その説明を支える事実」を箇条書きにします。
「高品質」「安心」「選ばれています」だけでは、違いを説明しにくくなります。確認の工程、担当者の関わり方、対応方法など、実際に行っていることを材料にしましょう。
たとえば架空の説明例として、「丁寧なサポート」を「申込前に利用条件を確認し、開始後の連絡窓口を案内する」と具体化できます。ただし、実施していない対応を見栄えのために追加してはいけません。
よくある質問は、顧客の言葉に近い形で残す
「初めてでも使えるか」「費用はいつ決まるか」「何日前までに申し込むか」など、営業や受付で聞かれる質問を集めます。それに対する現在の回答と、例外条件をセットにします。
問い合わせメールや商談記録を使う場合は、原稿作成に不要な個人情報を除き、質問の内容だけを整理する方法もあります。生の記録を大量に渡すより、共通する疑問をまとめると使いやすくなります。
既存資料は「使える部分」を示す
パンフレットを丸ごと渡す場合も、今回のLPに関係するページや商品を示します。「この説明は最新」「この実績は対象が違うため使わない」と注記すると、読み違いを防げます。
文章は編集できる形式で用意すると、修正箇所を確認しやすくなります。画像化された文章やPDFしかない場合は、そのまま渡して状況を伝え、書き起こしや確認の担当を相談します。
原稿を制作会社が書く場合も、内容を確認する社内担当者は必要です。文章表現の判断と、料金・条件などの事実確認を分けて進めると、確認漏れを見つけやすくなります。
写真・ロゴ・図は、元データと用途を整理する
写真は、何を伝えるためのものかを書き添える
商品、作業風景、担当者、店舗、利用場面など、説明したい内容に合う写真を集めます。「何が写っているか」「どの説明に使いたいか」がわかる短いメモを付けましょう。
たとえば、外観写真は場所のイメージ、作業写真は提供内容、商品写真は形や付属品を伝える材料になります。きれいな写真があることと、今回の説明に使えることは別に判断します。
小さく加工した画像だけでなく、元のファイルを残す
チャットへの貼り付けやスクリーンショットでは、画像が縮小されている場合があります。可能なら撮影時の元ファイルも用意し、制作側が掲載箇所に合わせて調整できる状態にします。
必要な画像サイズは、表示する大きさや切り抜き方によって変わります。準備段階で一律のサイズに小さくするより、元データを保管して相談する方が柔軟に対応できます。Web掲載用の容量調整は、元データとは分けて行います。
文字を重ねる写真では、人物や商品を避けて配置できる余白が必要になることがあります。撮影前に用途を共有し、横長・縦長など複数の構図を検討すると、後の配置を考えやすくなります。
ロゴと使用ルールを一緒に渡す
ロゴは、入手できる正式なデータと、色や余白などの使用ルールをまとめます。背景が透明な画像や編集用データがある場合も、手元にある形式を伝え、必要な形式を確認します。
提携先のロゴや人物写真などは、今回の掲載に使ってよいかを確認します。インターネットで見つけた画像や、以前の資料に入っていた素材を、そのまま自由に使えると判断しないようにします。
写真がない場合は、代わりの説明方法を相談する
新たな撮影、利用条件を確認した素材、図による説明などが候補になります。実際の店舗や利用者の写真と、イメージ素材は区別して扱います。
写真がないからといって準備を止める必要はありません。「どんな様子を伝えたいか」を言葉で共有すると、必要な撮影や図を決められます。制作費に含まれるかどうかも、合わせて確認しましょう。
事例・実績・お客様の声は、根拠と掲載可否を確認する
数値には、対象・期間・数え方を添える
導入件数や対応件数などを載せる場合は、何を数えた数字なのか、いつの時点か、どの資料で確認できるかを整理します。会社全体の実績と、今回のサービスだけの実績を混同しないことも大切です。
成果を示す事例では、実施内容や条件、対象期間も確認します。別の案件でも同じ結果になると読み取られる表現になっていないか、原稿の段階で見直します。
お客様の声は、確認済みの内容と掲載範囲をそろえる
文章、氏名や会社名、写真をどこまで載せられるかを確認します。社内向けの感想を受け取ったことだけで、Web掲載も了承されているとは限りません。
短く編集する場合は、意味が変わらないようにし、必要な確認を行います。未確認の声や、制作のために作った架空の感想を、実際の利用者の声として扱わないようにしましょう。
実績が少ない場合は、確認できる情報で説明する
新しいサービスでは、掲載できる事例がないこともあります。その場合は、提供手順、支援内容、担当体制、申込前に確認できることなど、実際に説明できる情報を用意します。
競合と同じ項目を埋めるために、無理に実績を作る必要はありません。何を根拠に安心して判断できるかを、現在ある情報から考えます。
申込先・受付方法・公開環境も準備に含める
ボタンを押した後に何が起きるかを決める
問い合わせなら通知先と受付担当、資料請求なら渡す資料と送付方法、予約なら日程の確定方法を整理します。購入を目的にする場合は、利用する購入画面や注文後の案内も確認します。
資料請求のLPを作っても、配布する資料が完成していなければ、予定どおり案内できない場合があります。ページに載せる情報だけでなく、申込後に使う資料も準備一覧に入れましょう。
フォームで尋ねる項目は、受付後の対応に必要な情報から考えます。制作段階で迷わないよう、担当部署と相談しておくと進めやすくなります。
公開先の情報は、まず管理担当者を把握する
既存サイトに追加するのか、新たに公開場所を用意するのかを伝えます。ドメイン、サーバー、サイトの更新システムがわからない場合は、現在の管理担当や制作会社を確認するところから始めます。
一般的な準備メモにパスワードまで記入する必要はありません。実際に設定が必要になった段階で、担当者同士で必要な権限と共有方法を確認します。
公開後の修正を自社で行いたいか、制作側に依頼したいかも伝えます。更新する内容によって、引き継ぐ情報や制作方法を検討できるためです。
具体例:制作会社に渡す準備メモ
次は、研修相談のLPを想定した架空の記入例です。FORCE JAPANの実績や、特定のサービス条件を示すものではありません。自社の情報に置き換えて使えます。
目的:新任管理職向け研修を検討する企業から、個別相談を受け付けたい。
対象者:研修内容と実施方法を比較している人事担当者。
用意できているもの:サービス概要、研修内容、申込から実施までの流れ、正式ロゴ。
確認中のもの:料金の案内方法、掲載できる事例、写真の使用可否。
依頼したい作業:取材による原稿作成と、必要な図の提案。含まれる作業と費用を相談したい。
申込後:フォームの通知を営業担当が受け取り、相談内容を確認して連絡する。
公開・確認体制:既存サイトの管理担当に設置条件を確認する。原稿の事実確認者と最終承認者を決める。
この程度のメモでも、何があり、何が足りないかを話し合う入口になります。確認中の項目には担当者と予定日を付け、制作側と「いつまでに確定が必要か」を調整します。
SEO・AIOを意識するなら、正確で具体的な情報を準備する
検索やAIによる回答で情報を理解してもらうことを考える場合も、準備の中心は、読者が判断できる具体的な情報です。誰向けで、何を提供し、どんな条件があるかを整理しておきます。
Googleは、ユーザーのためになる信頼性の高いコンテンツを重視しています。また、Google検索のAI機能では従来のSEOの基本が有効で、別途特別な最適化は必要ないと説明しています。
準備段階では、よくある質問と回答、数値の根拠、運営会社や担当の情報、更新が必要な条件をそろえることが実用的です。画像の中にしかない重要な説明は、文章の材料としても渡すと、ページ上でどう伝えるかを検討できます。
キーワードを何度も入れるための文章や、実態のない実績を作る必要はありません。情報の整理は原稿の質を支えますが、それだけで上位表示やAIからの引用が保証されるわけではありません。
LP制作の準備でよくある質問
Q. 原稿がまったくなくても依頼できますか?
原稿作成を含めて相談できます。サービス情報、営業資料、よくある質問などを用意し、取材や執筆が依頼範囲に含まれるかを確認します。自社で内容を確認する担当者も決めましょう。
Q. 写真はスマートフォンで撮ったものでも使えますか?
使える場合があります。必要な大きさや明るさ、ピント、構図、掲載用途によって判断が変わるため、加工前のファイルを渡して確認します。撮影機材の種類だけでは決まりません。
Q. 料金が未定でも制作を始められますか?
概要の相談や構成検討を進められる場合はあります。ただし、料金や条件が説明・配置・申込方法に影響するため、いつまでに確定するかを制作側と決めます。仮の金額は公開用と区別します。
Q. 既存のパンフレットを渡すだけで十分ですか?
出発点にはなりますが、内容が最新か、今回の対象に合うか、申込方法が同じかを確認します。足りない情報や使わない部分を示すと、制作側が整理しやすくなります。
Q. 事例やお客様の声がない場合はどうすればよいですか?
架空の実績を作らず、提供内容、手順、体制、利用条件など、確認できる事実を用意します。今ある情報で何を説明できるかを相談しましょう。
Q. すべてそろうまで相談しない方がよいですか?
最初からそろっていなくても相談できます。用意できたもの、確認中のもの、依頼したい作業を分けて伝え、担当と期限を決めることが大切です。
まとめ:完成原稿より先に、使える情報と不足分を整理する
LP制作前には、目的、サービス情報、原稿の材料、写真・ロゴ、根拠のある事例、申込後の対応、公開条件を整理します。すべてを自社で完成させることより、最新情報と掲載可否、未定事項を明らかにすることが重要です。
まずは手元の資料を集め、「確定」「確認中」「用意する」に分けてみましょう。その一覧があると、どこまで制作を依頼し、何を自社で準備するかを具体的に相談できます。
LP制作を相談する際は、用意できている資料と、原稿や写真など支援してほしい作業を合わせて伝えると、必要な準備を整理しやすくなります。FORCE JAPANのサービス案内を見る




