情報確認日:2026年10月20日/原稿更新日:2026年10月21日
AI Overviews対策では、まずGoogleが対象ページを取得・登録でき、検索でスニペットを表示できる状態を確認します。そのうえで、顧客の質問に答える内容、根拠、内部リンクを整え、実際の検索画面とSearch Consoleで変化を確認します。
Googleは、AI Overviews(AIによる概要)のためだけの特別な最適化や専用の構造化データは不要と案内しています。通常のSEOの基本を見直すことが重要であり、条件を満たしても掲載は保証されません。
この記事では、企業のWeb担当者向けに、対象ページの選び方、設定の確認方法、本文の改善例、結果の記録方法をまとめます。Google公式の掲載条件と、実務上の改善提案を区別して説明します。
AI Overviewsとは?対策の前提
AI Overviewsは、Google検索で質問の要点を整理した回答と関連リンクを提示する「AIによる概要」です。すべての検索で表示されるわけではありません。Googleが従来の検索結果に付加価値を提供できると判断した場合に表示される機能です。
AIモードや他社のAIサービスと同じ結果とは限らない
GoogleのAIモードは、複雑な比較や追加の調査などに対応する別の検索体験です。AIによる概要とAIモードでは、回答や参照するリンクが異なる場合があります。他社の対話型AIで会社名が出たことも、そのままAI Overviewsでの掲載実績にはなりません。
記録には「AI検索」とだけ書かず、どの機能で確認した結果かを残します。通常の検索結果のリンクと、AIによる概要の中で提示されたリンクも分けて扱います。
掲載に必要な条件と、選ばれることを区別する
Googleの公式案内では、AI機能のサポートリンクとして表示されるページは、インデックス登録され、検索でスニペットを表示でき、検索の技術要件を満たす必要があります。ただし、これらは掲載の保証ではありません。Google 検索セントラル「AI機能とウェブサイト」
そのため「設定は正常なのに引用されない」という状態は起こり得ます。技術的な問題があるかを先に確認し、問題がなければ、質問との関連性や判断材料の不足を検討します。掲載されない理由を一つに決めつけないことが大切です。
表示されない状況を3つに分ける
| 状態 | 分かること | 次の確認 |
|---|---|---|
| AIによる概要自体が出ない | その日時・利用条件の検索では概要を確認できなかった | 検索語と条件を保存し、別日にも確認。自社サイトの不具合とは即断しない |
| 概要は出るが自社リンクがない | 確認した回答の参照先に自社を見つけられなかった | 対象ページの取得・登録・設定と、質問に対する内容を調べる |
| 自社リンクはあるが説明が不正確 | 掲載は確認できたが、顧客の誤解につながる可能性がある | 引用元のページ、古い記述、他ページとの矛盾を確認する |
検索語を何度も変えて自社が出る回答だけを保存すると、普段の顧客接点を評価しにくくなります。主力サービスについて、顧客が比較・検討するときの質問を先に決めておきます。
質問は「費用」「選び方」「条件」「手順」など、実際の問い合わせから集めると具体化できます。会社名を含む指名検索と、会社名を含まない検索を区別し、どちらの接点を改善したいか明確にしてください。
「引用なし」と「未確認」を分ける
検索を実施していない場合や、画面の取得に失敗した場合は「未実施」「取得失敗」と記録します。概要が表示されなかった場合も、概要が出た中で自社リンクがなかった場合と区別します。未確認の状態を一律に0件と扱うと、変化を正しく比較できません。
ChatGPTなども含めて原因を調べる場合はAI検索に自社が出てこない原因を参照してください。この記事ではGoogleの取得・登録・スニペット設定に絞って確認します。
取得・登録・スニペットの確認手順
対象はサイト全体の印象ではなく、検索や質問に対応する具体的なURLです。まず重要なサービスページや記事を選び、次の順に確認します。設定を変更するときは、現在の設定が意図的なものかを担当者に確認し、必要な範囲に限定します。
手順1:Search Consoleで対象URLを検査する
- 対象サイトのSearch Consoleプロパティを開く。
- URL検査に、調べたいページの完全なURLを入力する。
- インデックス登録状況と、登録されていない場合の理由を確認する。
- ページの取得結果、最終クロール日時、Googleが選択した正規URLを確認する。
- 必要に応じて公開URLのテストを行い、現在の取得状態を調べる。
インデックス上の情報と、現在のページのテスト結果は別です。公開URLのテストに成功しても、変更後の内容がすでに検索に反映された証明にはなりません。また、Googleが別のURLを正規ページとして選んでいる場合は、確認したいページと検索で扱われるページの関係を調べます。Search Consoleヘルプ「URL検査ツール」
たとえば、旧記事と新記事にほぼ同じ内容があるなら、設定だけで解決しようとせず、それぞれの役割と内容を確認します。正規URLの扱いはサイト構成にも影響するため、意味を理解せず一括変更しないようにします。
手順2:クロールを妨げる設定や取得エラーを調べる
意図しないログイン要求、サーバーエラー、アクセス拒否がないかを確認します。ブラウザでは読めても、検索エンジンが取得する際に制限されている場合があります。robots.txtだけでなく、CDNやホスティング側の設定も確認対象です。
制作担当者に依頼するときは、「AIに読まれていない気がする」ではなく、対象URL、URL検査の結果、発生日時を渡します。実際の取得エラーがあれば、その原因を先に解消します。
手順3:noindexとスニペットの制御を確認する
| 設定 | 主な役割 | 確認する点 |
|---|---|---|
| noindex | 検索へのインデックス登録を制御する | 公開対象ページにテスト環境の設定が残っていないか |
| nosnippet | 検索でのスニペット表示などを制限する | 掲載を目指すページに意図せず指定していないか |
| max-snippet | テキストプレビューの最大長を指定する | 意図した制御か。数値を増やせば掲載されると考えていないか |
| data-nosnippet | ページの特定部分をスニペットに使わないよう指定する | 重要な説明まで誤って囲っていないか |
robotsメタタグだけでなく、HTTPレスポンスヘッダーのX-Robots-Tagも確認対象です。robots.txtで取得を拒否している場合、Googleがページ内のnoindexを読み取れないこともあるため、制御の役割を混同しないようにします。Google 検索セントラル「Robots metaタグ、data-nosnippet、X-Robots-Tagの設定」
これらは公開情報の見せ方を管理する設定です。すべてを無条件に解除するのではなく、公開したい内容と制限すべき内容を整理します。AI Overviewsに出すための「推奨文字数」を根拠なく設定する必要もありません。
手順4:修正後の公開状態と再取得を確認する
変更後は対象ページを確認し、問題が解消したかを公開URLのテストなどで再確認します。必要に応じてインデックス登録をリクエストしますが、何度も送信すれば早まるわけではありません。
Googleは、クロールに数日から数週間かかる場合があり、リクエストしても表示は保証されないと説明しています。公開日、修正日、再確認日を記録し、作業完了と検索への反映を分けて扱います。Google 検索セントラル「URLの再クロールをGoogleにリクエストする」
対象ページの内容を改善する方法
取得や登録に問題がなければ、読者の質問に答えられる内容かを確認します。以下は読みやすさと判断材料を改善するための実務提案です。Googleが定めた引用保証の条件ではありません。
質問への結論を、条件と一緒に書く
「どのような企業に向いているか」という質問に対して、理念だけを長く説明しても判断にはつながりません。対象企業を先に示し、適用する条件、向かない場合、相談時に必要な情報を続けます。
冒頭に結論を書くだけでなく、結論の意味が変わる条件を近くに置きます。料金なら対象範囲、期間なら起算点、対応可能かどうかなら除外条件まで一緒に説明してください。
自社の経験や確認できる根拠を追加する
一般的な説明だけでは、読者がその会社に相談する理由を判断しにくくなります。実務で受けた質問、公開許可のある事例、サービスの提供条件、調査方法を示し、自社が確認できる情報を増やします。
Googleの有用なコンテンツに関する案内も、独自の情報、実体験、明確な出典、作成者の情報などを検討するよう促しています。数字を増やすために架空の実績を作ったり、出典と無関係な統計を並べたりしないことが前提です。Google 検索セントラル「有用で信頼性の高い、ユーザーを第一に考えたコンテンツの作成」
画像だけに重要な条件を閉じ込めない
料金や対応範囲が画像にしか書かれていない場合は、見出しや本文、HTMLの表でも読めるようにします。画像をなくすという意味ではありません。写真や図で理解を助けながら、重要な条件はテキストとして確認できる状態にします。
スマートフォンで文字が小さすぎないか、表を横にスクロールできるか、説明とボタンが重なっていないかも確認します。読者が条件を見落とす構成は、問い合わせ後の行き違いにもつながります。
関連記事・サービス・料金・事例を自然につなぐ
疑問に答える記事から、詳しいサービス内容や事例へ移動できるようにします。リンクの文言は「こちら」だけよりも、「料金に含まれる作業を確認する」のように、移動先が分かる表現にします。
Googleは、クロール可能なリンクと、読者にとって意味の分かるアンカーテキストを推奨しています。リンクの数を増やすだけでなく、実際の疑問の順番に沿って接続することが大切です。Google 検索セントラル「リンクに関するベストプラクティス」
編集作業の手順と修正指示書はLLMO対策のリライト方法で紹介しています。
改善前・改善後の具体例
以下は文章の改善方法を示す架空例です。公開時は、自社の提供内容と確認済みの事実に置き換えてください。
例1:費用の説明に見積もり条件を加える
改善前:「費用は内容により異なります。お問い合わせください。」
改善後:「見積もりは、対象サイト数、修正ページ数、原稿作成の有無、技術改修の範囲で変わります。まず対象URLと相談内容をお知らせください。既存ページの文章修正と、システムの改修は分けて見積もります。」
一律の価格を出せない場合でも、判断条件と相談の準備を説明できます。実際に公開価格があるなら、税の扱い、適用条件、含まれない作業まで併記します。
例2:選び方の記事を比較できる構成にする
改善前:「実績が豊富で信頼できる会社を選びましょう。」
改善後:「比較する項目は、対象業務、修正まで含むか、確認に使うデータ、社内担当者の作業、追加料金です。実績は数だけでなく、自社と近い課題に何を実施したかを確認します。」
抽象的な評価語を、見積もりや面談で確認できる項目に変えます。必要なら比較表を設け、対象外の業務や追加条件も同じ行で見られるようにします。
例3:手順の記事に完了条件を加える
改善前:「設定を見直して改善しましょう。」
改善後:「対象URLを検査し、取得結果と登録状況を保存します。取得エラーがあれば修正し、公開URLのテストで再確認します。登録状況の更新は別に確認し、作業日と確認日を記録します。」
「何をしたら作業が終わったと言えるか」を示すと、担当者同士の引き継ぎも明確になります。実装の完了を掲載の成功と同じ扱いにしないことが重要です。
AI Overviewsへの掲載と成果を確認する方法
検索画面では概要の表示と自社リンクを別に記録する
確認する検索語を固定し、実行日時、国・地域、端末、ログイン状態などを記録します。AIによる概要が表示されたか、自社のページが参照先にあるか、内容に誤りがないかを確認し、画面と引用先を保存します。
記録欄は「検索語/日時/利用条件/概要の表示/自社URLの引用/説明の正確さ/証拠/次の対応」とすると管理しやすくなります。1回の観測は、その条件で確認できた結果です。同じ条件で別日にも確認し、変化を比較してください。
Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポートを確認する
2026年10月時点のGoogle公式ヘルプでは、検索の生成AI機能における表示回数を専用レポートで確認できます。対象にはAI OverviewsとAIモードが含まれます。ページ、国、日付、デバイスなどでデータを整理でき、レポートが表示されない場合は十分な表示回数がない可能性があります。Search Consoleヘルプ「Generative AI performance report (Search)」
- 対象プロパティで、検索の生成AI機能に関するパフォーマンスレポートを開く。
- 比較する期間をそろえ、対象ページで絞って表示回数の変化を見る。
- 国やデバイスの違いを確認し、対象顧客とのずれを調べる。
- 検索画面の観測記録と併せて、どの説明やページを再確認するか決める。
このレポート全体をAI Overviewsだけの実績とは扱わず、対象機能の範囲を確認します。また、表示回数は訪問や問い合わせの件数ではありません。個々の検索語で何と説明されたかは、実際の画面観測と分けて把握します。
クリック・問い合わせは別の指標として追う
検索全体のクリックや対象ページへの訪問、問い合わせ、商談の内容も確認します。AI機能のデータは検索全体にも含まれるため、専用レポートの表示回数と全体の数字を単純に足してはいけません。
掲載されても訪問されない場合と、訪問されたが相談に進まない場合では、次の改善が異なります。後者では料金、事例、対象範囲、フォームの使いやすさを確認します。アクセス解析だけで識別できない経路もあるため、把握できた範囲を明記してください。
企業の実プロパティに接続していない段階では、掲載回数や成果は未確認です。レポートが見えないことを、自社がどのAIにも一切表示されていない証拠にはしないようにします。
表の合計とグラフの数字が違うとき
専用レポートのグラフは通常プロパティ単位、ページ別の表はURL単位で集計されます。同じサイトの複数URLが表示された場合、ページ行の単純合計とグラフの総数が一致しないことがあります。URLフィルタの有無もそろえ、差を計測エラーと即断しないでください。日付は太平洋時間で扱われるため、GA4など別の時間帯の集計と日別比較する際は注意します。Search Console「生成AIパフォーマンスレポート」
サイトへの訪問と問い合わせはGA4でのAI流入確認、指標全体の分担はLLMO対策の効果測定で整理しています。
避けたい対策と誤解
特別なファイルやマークアップだけで掲載できると考える
GoogleはAI機能向けに新しいAI用テキストファイルや専用の構造化データを用意する必要はないとしています。導入作業だけを成果とせず、実際に何が改善され、どの問題を解消するのかを確認します。
FAQや文字数を増やすことを目的にする
FAQは実際の疑問に答えるために設けます。同じ回答を言い換えた質問を増やしたり、無関係な話題で文字数を膨らませたりすると、読者が必要な情報を探しにくくなります。見出しや表は理解を助ける形式として使い、掲載を保証する仕掛けとして扱いません。
通常検索で上位なら、必ず引用されると思う
検索上位5位という目標と、AIによる概要の参照先になる目標は別です。両方を観測し、通常検索での評価だけからAIの引用を推定しないようにします。反対に、一度引用されたことから通常検索での順位を推定することもできません。
クリック減少をすべてAIによる概要の影響にする
クリックは需要、季節性、順位、タイトル、競合、広告などの変化でも動きます。対象クエリやページを絞り、施策の実施日と他の変更を並べて調べます。AIによる概要の表示を確認しただけで、減少分すべての原因が分かったとは言えません。
担当者が使える実施チェックリスト
| 分類 | 確認すること | 残す記録 |
|---|---|---|
| 対象 | 顧客の質問と、それに答えるURLを選んだか | 検索語と対象URL |
| 観測 | 概要の表示と自社リンクの有無を分けたか | 日時・条件・画面・引用先 |
| 登録 | URL検査で登録状況と正規URLを調べたか | 検査結果と確認日 |
| 取得 | 意図しないアクセス制限やエラーがないか | 問題箇所と修正担当 |
| 制御 | noindexやスニペット制御を意図どおり設定しているか | 設定内容と変更理由 |
| 内容 | 質問への答え、条件、根拠がそろっているか | 不足情報と提供担当 |
| 導線 | 料金・事例・相談先へ移動できるか | リンク先と動作結果 |
| 測定 | 生成AI機能の表示、検索全体、問い合わせを分けているか | 指標・期間・対象範囲 |
| 再確認 | 修正後の確認日と次の判断を決めたか | 公開日・確認日・残る課題 |
すべてを一度に変更するより、原因が確認できた問題から対応します。技術的な不備は制作担当、料金や提供範囲の事実確認は事業担当、観測と進行管理はWeb担当というように、作業と責任を分けると進めやすくなります。
AI Overviews対策に関するよくある質問
AI Overviewsへの掲載を申請できますか?
通常のインデックス登録リクエストはできますが、AIによる概要への掲載を保証する申請ではありません。対象ページの公開・登録・内容を整え、結果を確認します。
AIによる概要が出ないのはサイトの問題ですか?
必ずしもそうではありません。概要はすべての検索に表示される機能ではないため、まず検索語と利用条件を記録します。概要の非表示と、自社サイトが引用されない状態を区別してください。
構造化データは必須ですか?
GoogleのAI機能のための特別な構造化データは必要ありません。利用する場合は、ページに表示している事実と一致させます。追加だけで掲載や順位が保証されるものではありません。
修正後、どれくらいで反映されますか?
一律には決まりません。Googleの再クロールや処理には時間がかかる場合があり、反映されてもAIによる概要で採用されるとは限りません。公開日と取得・登録の確認日を分けて記録します。
Search ConsoleでAI機能の表示を確認できますか?
2026年10月時点では、検索の生成AIパフォーマンスレポートで表示回数を確認できます。AI OverviewsとAIモードを含むため、AI Overviews単独の結果と混同せず、画面観測と併用します。
引用されたら対策は完了ですか?
掲載後も、説明が正しいか、情報が古くなっていないか、対象顧客の相談につながっているかを確認します。価格改定やサービス変更があれば、公式ページの更新と再確認を続けます。
最初にどのページから直せばよいですか?
主力サービスに関係し、顧客の重要な疑問に答えるページから始めます。取得や登録の問題があれば先に解消し、その後に説明の不足、根拠、関連ページへの導線を改善します。
取得できる状態と、判断に役立つ内容を整える
AI Overviews対策は、対象ページの技術的な状態と内容を確認し、検索画面とデータで変化を追う作業です。概要自体が出ないのか、自社が引用されないのか、引用されても誤りがあるのかを分けると、次に行う改善を具体化できます。
まずは重要な検索語と対象URLを選び、URL検査、本文の確認、観測記録をそろえてください。サイトの状況に合わせた進め方を検討する場合は、FORCE JAPANのAIO対策サービスをご確認ください。




